火曜に最終的な検査したあと、診察室の廊下で結果を聞くために順番を待っていたの。

わりといつも空いていて、他には数人て感じ。
知り合いに会いたくないから、パーテーションで区切られてる、ひとのいない方にいた。

診察室から30歳くらいの女性とその旦那さん?お母さんて感じの三人が出てきて私の隣に座ると、若い女性が興奮しながら話し始めた。

良かった!転移がなくて!小林麻央は転移したから死んだんだもんね!

うーーーん……

乳腺のひとかな。
私もそのあと転移がないと言われて一安心したから、その気持ちはすごくよくわかる。
でもさ、他にも待ってるひとがいるから、そこでそれ言わないでと思った。

癌と診断されたことはまさに非常時で、自分のことばかりになってしまいがちだけど、不用意なことは口にしないように気をつけようと思ったわ。

その後彼女は、ウイッグ買わなくちゃ!と興奮したまま話しながら去っていった。