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24日に無事に退院し、2日ほどごろごろしていたのだけど、すっかり飽きたうえに本当にろくなことしないので、このままほっとくとチャンスとばかりに旅行にでも出掛けかねないと自分で自分が不安になり、今日からお仕事に。
私は私を信用していない。
本当にろくなことしないんだもん。
だってリハビリとか言って運転して、映画見に行ったのよ、退院翌日に。
きらきらしたモールをぶらっと一回りして、形が素敵だったブラウス一枚買って、子供の頃にテレビドラマで見て以来ずーっと大好きなチャーリーズ・エンジェルの新作見て大満足。
きれいで賢くて強い…エンジェル最高!
前回の映画のときに、ルーシー・リューが東洋人として初めてエンジェルになって、時代が変わったなあと思ったけど、今度のエンジェルには黒人もいたし、主役の三人以外のエンジェルの中にはLGBTらしいひともいて、ああもうエンジェルかっこいい!
昨日は昨日で、入院中に味付けってなに?って病院食を食べ続けたので美味しいものが食べたいのよー!とひとりでランチに。
いかんいかん、快気祝いだとか言ってこんなことして遊ぶ口実作っていたら破産してしまう。
ここは自分を追い込まねば!
そんなわけで今日からのご出勤。
木曜という比較的余裕のある日だったので、リハビリには最適だったみたい。
電話が少なかったせいもあって、あんまり本調子でない声の違和感も乗り切れた。
もう大丈夫。
癌は切り取った。
私はもう癌患者ではない。
明日は午後に通院で半休。
摘出した腫瘍の話と、一緒に切除したリンパ節の結果を聞きに。
何事もないといいな。
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おはよございます
退院の朝!
もう一度 退院のあーさー!!
昨日の夕方の回診で「もう帰る?」「はいっ!」っと一瞬で決まり。
すぐに、仕事の都合で今日は来られない弟を呼びつけて、不要なものだけ持って帰って部屋に入れといてもらった。
しばらく重いものは持っちゃいけないらしいので、できるだけ身軽に帰るの。
タクシーだから帰りに買い物はできないから、帰って荷物を解いたら買い物行こうっと。
TSUTAYAにも。
父がここに入院していた時、ここにいると暑いも寒いも全然わからんと言っていたけど、本当にそうだったわ。
夕方のニュースが今日は暖かかったですね、今日は気温が上がらず寒い一日でしたって言っても、そうなんだーとしか。
北向きの病室は日が入らないから、皆向きのようにカーテンを閉めることもなければ暑くなることもなくずーっと一定。
晴れていても雨でも雪でも、薄い寝間着一枚で平気。
なんか、変な感じだねー。
なんでも経験しとけって思うたちだけど、もういいわ。
この一回で十分です。
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おはよございます
6日目の朝
昨夜も四人部屋のシングルユースで実に快適でした。
今日は防水テープの貼り方の指導のあと、ひとりでお風呂入っていいらしい。
やっほー!!
同じ経験者のブログを見ていると、術後は声がでないとか、首が動かせないからストローでしか水分が取れないとかあったのよ。
だからストロー持ち込んで来て、術後最初に水分取ろうとしたらうまく飲み込めなくてむせるむせる。
意識しながら飲み込もうとしても、喉を越すときに気管に入っていくのがわかって怖くて飲めなかった。
そこへ食事なんか来ちゃって、水分が取れないのに食事なんか取れるわけないじゃん!とふてくされて寝てたのですが。
次の食事が来たとき、ふと梅干し乗せたお粥はさぞや味がはっきりしていそうだ…と恐る恐る少しの量を口に入れたら、あら飲み込めるわ。
おかずも食べられるわ、喉を通るわ。
このおすましは…じゃスプーンで味見程度に…あれ…あれ…もしかして…
ストローがダメだったんだ!
普通に口をつけたらちゃんと飲めるわ。
時々はむせるけど、ストローより断然楽!
よしよし、これでオッケー問題ない
食べることさえ出来たら完治も同然
声も、長い時間話す機会がまだないのでわかんないけど、自分の耳で聞く限り声のトーンは変わらない。
早く誰か呼び出してケーキでも食べながらおしゃべりして、長時間の発声ができているか検証しなくっちゃ。
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四人部屋は思ったとおりの貸し切り
初日個室、術後のHCU2泊、四日目の晩もほぼ個室みたいなもんで助かった。
HCU初日はどこにいるのかもわからず、寝返りをうつ時だけ目覚めてごそごそしていたけと、麻酔が残っていたせいでこんこんと寝た。
二日目に起きている時間が長くなったら、カーテンの両脇は男性だったと気づく。
ひとりは認知症らしく叫び続け、もうひとりは術後の熱でうわ言を言いながら、いびきをかきつづけた。
かつて航空祭で、戦闘機が並んでるあまりにもいいポジションで動けないまま、アイドリングのエンジンの音を2時間聞きつづけたら、そこから2週間近く難聴になっちゃって、以来化粧ポーチには耳栓が必須!
今回もそれがとても役立ったわ。
今夜は四人部屋にひとりで、なんだか逆に落ち着かない
個室でひとりとは違う緊張感かあるよね…。
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一般病棟にお引越し
残念、個室には戻れなかった
ICUは携帯もちろんだめだし、テレビもないので退屈で困ってたのよ。
ラウンジに行きまーすなんて携帯持って出かけていたけど。
四人部屋なんだけど、他にひとり。彼女は午後に退院だそう。
退院後の説明など受けている。
私も今朝心電図モニターがが取れたので、あとはドレーンが取れたら退院へ。
入院時の説明で、退院翌日から出勤したひとがいると言っていたけど、うーん、私にはそんな鋼のようなメンタルないわ。
なにより声が出ない。
甲状腺のオペは声が出なくなる(出づらく)ことかあると聞いていて、電話対応が仕事の私は困ったなと思っていたのだけど、いまんとこ出ているみたい。
ただね、ちょっとかすれる。話しづらい。
そんな長時間話す機会もないけど。
退院したら部屋でDVD三昧しようっと。
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無事に戻りました
はいゆっくり吸込んで〜のあとは、咳をしようとしたら「あーっ!」と止められる場面だった。
一瞬だった。3時間くらいかかったようだけと。
手術台に寝たら、「一緒にオペしますSです」と私を覗き込んだマスクの顔に見覚えが。
「あれ?S先生…?私わかります?」
「あ、Mちゃんとこの…」
「はい、あ、ここ来てるの内緒なんで」
私の従姉の娘と先生の娘が仲良しで、たまたま見舞いに来ていた父の病室で、先生と従姉の娘が一緒になって「えー、何やってんの?」とお互いびっくりしていたのはもう四年前か。
父はS先生のことが大好きだったんだよね
初めの主治医だったのは、ろくに説明しない、質問すれば不機嫌になる、本当にどうしようもない昭和のクソジジイの医者でさ。
診察室で怒鳴るのよ。
出てきたら待っていたひとたちが注目してきた。
父も私達もその物言いに随分傷ついた。
でもさ、主治医の変更ができない。
定年間際だったクソジジイ医者について回診をはじめたのがS先生で、柔らかい物腰と親切な態度に即日ファンに。
クソジジイが来ないときにもひとりで父の部屋に来ては雑談してくれた。
だからオペ台でS先生見たとき、あーもう大丈夫だと安心して寝た。
さて、今私の首はナイトメア・ビフォア・クリスマスみたいになっております。
痛みはあまりないけど、背中を伸ばすとつっぱる感じ。
ううむ。
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お迎えが来たらオペ室にドナドナ
自分で点滴押して歩いてくのよー